おはようございます。財務とマーケティングで中小企業のパートナーになりたいF&Mアドバイザリーの田村です。

前回の記事で、中小企業の経営者が「決算書は読みにくい」と感じるのには、とある理由があるということをご紹介させて頂きました。

そこで今回は、前回の記事の続きとして、決算書を自分自身の経営に役立てるために必要な具体的方法をご紹介致します。

この対応策を採らないが為に、あらゆる手段が功を奏さない状態になってしまっている企業は少なくありません。

誰もが実施できるのに、多くの方が無視している初歩的な具体策です。

 

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何に使いたいのかを伝える

決算書は、自分自身の為に作成している書類では無い。

このことは、前回の記事でご紹介させて頂きました。

決算書は自己で使用することを前提とはしていない。だから、自分自身の経営判断に使う際には不便・・・なんでしたよね。

決算書を自分自身の経営判断に使いたい!

そう思った経営者の方々はまず、顧問の会計事務所に伝えて下さい。

「決算書を経営判断に使いたい」と。

 

経営者からのこの一言に、多くの会計事務所は、適切に対応できるはずです。

・・・というのも、会計事務所はクライアントであるお客様企業が恥をかかない決算書を創り上げることに集中しています。

ですので、社長が「自身の経営判断に使いたい」と思っておられることを知らない可能性があるのです。

経営者の「決算書を経営判断に使いたい」という言葉は、顧問の会計事務所からすると「頼って貰えた」という喜びに近いハズなのです。

 

ご自身の組織の内情の数字まで全て知っている専門家である顧問会計事務所に、まず一番最初に協力を仰ぐのが、間違いなく正しい手法です。

財務コンサルティングをメインのサービスとしている私が申し上げるのも変な気がしますが、外部のコンサルタント等にいきなり相談されるのは、勿体ないと思います。

 

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何を知りたいのかを伝える

次に大切な具体策は、「何を知りたいのか」を伝えるということです。

というのも、「決算書を経営判断に使いたい」という言葉だけでは、伝わらないからです。

・・・というのも、

小難しい決算書を、そのまましっかり説明して貰いたい訳では無いですよね?

 

であれば、

いつ、経営判断を行いたいのか。

何を、重要指標としているのか。

誰と、数字を共有したいのか。

これらの要求をきちんと伝えて差し上げて下さい。

 

決算書の基礎となる月々の試算表の完成時期、レイアウト、科目表現、その中身・・・etc…。

「社長の経営のお役に立ちたい」と本気で考えている会計事務所は少なくありませんから、顧問会計事務所から様々な提案を受けることができると思います。

 

もちろん会計と経営は切っても切れない関係ですが、「会計のプロ=会計を経営判断に使えるプロ」ではありません。もし、万が一、ここで経営者のイメージと沿わない場合に初めて外部専門家への依頼を検討すべきだと思います。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

決算書を自身の経営判断に利用するために、最も大切な具体的手法は、「顧問会計事務所に適切に伝える」ということでした。

このステップを踏んで初めて、組織内部の経理改善、外部の専門家等への依頼が活きてきます。

次回の記事では、決算書を利用して経営判断を行う際に「内部で取り組めること」をご紹介させて頂こうと思います。

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財務コンサルタントとして大切にしている考え方をご紹介させて頂きました。

拙著である「お隣よろしいですか?」の3シリーズでは、そのことを核にして書き上げました。よろしければ、是非お手に取ってやって下さい。

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