数字を読めるようになりたいです。

 

そう言ってご相談にいらっしゃる方に一番にお伝えすることは、

数字を読めても、利益は出ない

という事実です。

 

一見、矛盾しているようにも思えますが、「利益」のために「数字」を読もうとされている方は、きっと「方法論」に終始してしまうと思うのです。

もちろん、財務コンサルタントである私は「数字」を大切にしていますし、数字に明るい方が経営はやりやすいと信じています。

信じていますが、その数字を読むことの本質は「利益をだすこと」では無いと感じているのです。

どういうことなのか、順を追って説明致しますと・・・。

数字を読めるとできること

数字が読めると、現在の状況が掴めます

決算書を読むことで、「利益がどのように算出されたのか」や「資金の状況がどのような状況なのか」ということは掴めます。

そして、利益がどのように算出されたのかが分かれば、どの項目を変化させれば利益が出るかという解にたどり着けることになります。

・・・こう書くと、「やはり数字が読めれば利益は出るんじゃ無いか!!」ということになりそうですが、違うのです。

利益を出すために、視線を向けるべきは??

利益を出すために視線を向けるべきは、「お客様」「現場」です。

当たり前のことですが、意識しないとポッカリ忘れてしまう部分なので書かせて頂きました。

数字を読めるようになった瞬間に、「利益率を上げたい」だとか「原価率を下げたい」だとか、あらゆる基準が「お金」、つまりは「円」や「率」という数字に置き換わります。

 

御社の利益率や原価率・・・それって、お客様に関係ありますか??

 

ここで、大切な観点は内部管理の結果測定や目標に使うべき数値が一人歩きしてしまう状況が産まれるってことです。しかも、無意識的に。

 

お客様や取引先、従業員にとってハッピーじゃない改善なら、しない方がマシです。

・・・ちょっと言葉が過ぎましたが、継続的な成長にとって何より重視すべき観点です。

数字は原因や結果を「詰める」道具であり、人を「追い詰める」道具ではありません。

このことを忘れたくないために大切な前提条件として、「数字を読めても、利益は出ない」ということを置いています。

 

数字を読めないと達成できないこと

数字を読めないと達成できないことも有ります。それは、お金を貯めることです。

利益が出ているのに、何故か資金が足りない。資金が苦しい。

そんな状況は数字を読めることで、解決策が明らかになります。

 

数字を見ても、利益は出ない。

でも、

数字を見ないと、お金が残らない。

 

財務コンサルタントとして大切にしている考え方をご紹介させて頂きました。

拙著である「お隣よろしいですか?」の3シリーズでは、そのことを核にして書き上げました。よろしければ、是非お手に取ってやって下さい。

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